武徳会大演武会


データ番号075_2
作者名江馬務(えまつとむ)
解説皐月五日は端午とて古へより武技をたたかはす日にしあれば、洛中各社にても尚武の行事あり。わけて岡崎公園にあなる武徳会本部にては、四日平安神宮にて武徳祭を執行せられ、会員一同の武運長久を祈り、その後数日にわたりて柔道試合形弓道小的大的槍居合薙刀銃剱鎖鎌剣道形及び試合が全国錬士範士教士以下によりて行はれ、時に総裁宮殿下台覧の栄を賜はることあり。何れも多年この道に身を鍛へ腕をみがきし武者なれば、その手錬の敏速巧妙ただ懦夫をして起たしむる慨あり。まして齢いたく傾ける古つはものの若きを凌ぎてここを先途と秘術をつくすところ、細戈千足の我日の本ならではと見る人を感ぜしめざるはなし。