ひさご　５巻

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作品集名	ひさご　５巻
作品集名読み	ひさご
作成年月日	元禄三年八月十三日（1690年9月15日）
場所

ひさご　歌仙［このもとに：翁］

ひさご　歌仙［いろいろの：珍碩］

ひさご　歌仙［てつはうの：野径］

ひさご　歌仙［かめのかふ：乙州］

ひさご　歌仙［あせみちや：正秀］

ひさご　歌仙［このもとに：翁］

句番号	句／作者／異同資料句番号
00001	木のもとに汁も膾も櫻かなこのもとに−しるもなますも−さくらかな翁　(xxx)
00002	西日のどかによき天気なりにしひのとかに−よきてんきなり珍碩　(xxx)
00003	旅人の虱かき行春暮てたひひとの−しらみかきゆく−はるくれて曲水　(xxx)
00004	はきも習はぬ太刀の□ はきもならはぬ−たちのひきはた翁　(xxx)
00005	月待て假の内裏の司召つきまちて−かりのたいりの−つかさめし碩　(xxx)
00006	籾臼つくる杣がはやわざもみうすつくる−そまかはやわさ水　(xxx)
00007	鞍置る三歳駒に秋の来てくらおける−さんさいこまに−あきのきて翁　(xxx)
00008	名はさまざまに降替る雨なはさまさまに−ふりかはるあめ碩　(xxx)
00009	入込に諏訪の涌場の夕ま暮いりこみに−すはのいてゆの−ゆふまくれ水　(xxx)
00010	中にもせいの高き山伏なかにもせいの−たかきやまふし翁　(xxx)
00011	いふ事を唯一方へ落しけりいふことを−たたひとかたへ−おとしけり碩　(xxx)
00012	ほそき筋より恋つのりつつほそきすちより−こひつのりつつ水　(xxx)
00013	物おもふ身にもの喰へとせつかれてものおもふ−みにものくへと−せつかれて翁　(xxx)
00014	月見る顔の袖おもき露つきみるかほの−そておもきつゆ碩　(xxx)
00015	秋風の船をこはがる波の音あきかせの−ふねをこはかる−なみのおと水　(xxx)
00016	鴈ゆくかたや白子若松かりゆくかたや−しろこわかまつ翁　(xxx)
00017	千部読花の盛の一身田せんふよむ−はなのさかりの−いしんてん碩　(xxx)
00018	巡礼死ぬる道のかげろふしゆんれいしぬる−みちのかけろふ水　(xxx)
00019	何よりも蝶の現ぞあはれなるなによりも−てふのうつつそ−あはれなる翁　(xxx)
00020	文書ほどの力さへなきふみかくほとの−ちからさへなき碩　(xxx)
00021	羅に日をいとはるる御かたちうすものに−ひをいとはるる−おんかたち水　(xxx)
00022	熊野みたきと泣給ひけりくまのみたきと−なきたまひけり翁　(xxx)
00023	手束弓紀の関守が頑にたつかゆみ−きのせきもりか−かたくなに碩　(xxx)
00024	酒てはげたるあたま成覧さけてはけたる−あたまなるらん水　(xxx)
00025	双六の目をのぞくまて暮かかりすころくの−めをのそくまて−くれかかり翁　(xxx)
00026	假の持佛にむかふ念仏かりのちふつに−むかふねんふつ碩　(xxx)
00027	中中に土間に居れば蚤もなしなかなかに−とまにすわれは−のみもなし水　(xxx)
00028	我名は里のなぶりもの也わかなはさとの−なふりものなり翁　(xxx)
00029	憎れていらぬ躍の肝を煎にくまれて−いらぬをとりの−きもをいる碩　(xxx)
00030	月夜月夜に明渡る月つきよつきよに−あけわたるつき水　(xxx)
00031	花薄あまりまねけばうら枯てはなすすき−あまりまねけは−うらかれて翁　(xxx)
00032	唯四方なる草庵の露たたしはうなる−さうあんのつゆ碩　(xxx)
00033	一貫の銭むつかしと返しけりいつくわんの−せにむつかしと−かへしけり水　(xxx)
00034	醫者のくすりは飲ぬ分別いしやのくすりは−のまぬふんへつ翁　(xxx)
00035	花咲けば芳野あたりを欠廻はなさけは−よしのあたりを−かけまはり水　(xxx)
00036	虻にささるる春の山中あふにささるる−はるのやまなか碩　(xxx)

ひさご　歌仙［いろいろの：珍碩］

句番号	句／作者／異同資料句番号
00001	いろいろの名もむつかしや春の草いろいろの−なもむつかしや−はるのくさ珍碩　(xxx)
00002	うたれて蝶の夢はさめぬるうたれててふの−ゆめはさめぬる翁　(xxx)
00003	蝙蝠ののどかにつらをさし出てかうもりの−のとかにつらを−さしいてて路通　(xxx)
00004	駕篭のとほらぬ峠越たりかこのとほらぬ−たうけこえたり路通　(xxx)
00005	紫蘇の實をかますに入るる夕ま暮しそのみを−かますにいるる−ゆふまくれ碩　(xxx)
00006	親子ならびて月に物くふおやこならひて−つきにものくふ碩　(xxx)
00007	秋の色宮ものぞかせ給ひけりあきのいろ−みやものそかせ−たまひけり通　(xxx)
00008	こそぐられてはわらふ俤こそくられては−わらふおもかけ通　(xxx)
00009	うつり香の羽織を首にひきまきてうつりかの−はおりをくひに−ひきまきて碩　(xxx)
00010	小六うたひし市のかへるさころくうたひし−いちのかへるさ碩　(xxx)
00011	鮠釣のちひさく見ゆる川の端はえつりの−ちひさくみゆる−かはのはた通　(xxx)
00012	念佛申てをがむみづがきねふつまうして−をかむみつかき通　(xxx)
00013	こしらへし薬もうれず年の暮こしらへし−くすりもうれす−としのくれ碩　(xxx)
00014	庄野の里の犬におどされしやうののさとの−いぬにおとされ碩　(xxx)
00015	旅姿稚き人の嫗つれてたひすかた−をさなきひとの−うはつれて通　(xxx)
00016	花はあかいよ月は朧夜はなはあかいよ−つきはおほろよ通　(xxx)
00017	しほのさす縁の下迄和日なりしほのさす−えんのしたまて−にはひなり碩　(xxx)
00018	生鯛あがる浦の春哉いけたひあかる−うらのはるかな碩　(xxx)
00019	此村の廣きに醫者のなかりけりこのむらの−ひろきにいしやの−なかりけり荷兮　(xxx)
00020	そろばんおけばものしりといふそろはんおけは−ものしりといふ越　(xxx)
00021	かはらざる世を退屈もせずに過かはらさる−よをたいくつも−せすにすき兮　(xxx)
00022	また泣出す酒のさめぎはまたなきいたす−さけのさめきは人　(xxx)
00023	ながめやる秋の夕そだだびろきなかめやる−あきのゆふへそ−たたひろき兮　(xxx)
00024	蕎麦眞白に山の胴中そはまつしろに−やまのとうなか人　(xxx)
00025	うどんうつ里のはづれの月の影うとんうつ−さとのはつれの−つきのかけ兮　(xxx)
00026	すもももつ子のみな裸むしすもももつこの−みなはたかむし人　(xxx)
00027	めづらしやまゆ烹也と立どまりめつらしや−まゆにるなりと−たちとまり兮　(xxx)
00028	文珠の智恵も槃特が愚癡もんしゆのちゑも−はんとくかくち人　(xxx)
00029	なれ加減又とは出来ジひしほ味噌なれかけん−またとはてきし−ひしほみそ兮　(xxx)
00030	何ともせぬに落る釣棚なにともせぬに−おつるつりたな人　(xxx)
00031	しのぶ夜のおかしうなりて笑出スしのふよの−おかしうなりて−わらひたす兮　(xxx)
00032	逢ふより顔を見ぬ別してあふよりかほを−みぬわかれして兮　(xxx)
00033	汗の香をかかへて衣をとり残しあせのかを−かかへてきぬを−とりのこし人　(xxx)
00034	しきりに雨はうちあげてふるしきりにあめは−うちあけてふる人　(xxx)
00035	花ざかり又百人の膳立にはなさかり−またひやくにんの−せんたてに兮　(xxx)
00036	春は旅ともおもはざる旅はるはたひとも−おもはさるたひ兮　(xxx)

ひさご　歌仙［てつはうの：野径］

句番号	句／作者／異同資料句番号
00001	鉄□の遠音に曇る卯月哉てつはうの−とほねにくもる−うつきかな野径　(xxx)
00002	砂の小麦の痩てはらはらすなのこむきの−やせてはらはら里東　(xxx)
00003	西風にますほの小貝拾はせてにしかせに−ますほのこかひ−ひろはせて泥土　(xxx)
00004	なまぬる一つ□ひかねたりなまぬるひとつ−もらひかねたり乙州　(xxx)
00005	碁いさかひ二人しらける有明にこいさかひ−ふたりしらける−ありあけに怒誰　(xxx)
00006	秋の夜番の物もうの聲あきのよはんの−ものもうのこゑ珍碩　(xxx)
00007	女郎花心細気におそはれてをみなへし−こころほそけに−おそはれて筆　(xxx)
00008	目の中おもく見遣がちなるめのなかおもく−みやりかちなる野径　(xxx)
00009	けふも又川原咄しをよく覚えけふもまた−かはらはなしを−よくおほえ里東　(xxx)
00010	顔のをかしき生つき也かほのをかしき−うまれつきなり泥土　(xxx)
00011	馬に召神主殿をうらやみてうまにめす−かんぬしとのを−うらやみて乙州　(xxx)
00012	一里こぞり山の下苅ひとさとこそり−やまのしたかり怒誰　(xxx)
00013	見知られて岩屋に足も留られずみしられて−いはやにあしも−とめられす泥土　(xxx)
00014	それ世は泪雨としぐれとそれよはなみた−あめとしくれと里東　(xxx)
00015	雪舟に乗越の遊女の寒さうにそりにのる−こしのいうちよの−さむさうに野径　(xxx)
00016	壱歩につなぐ丁百の銭いちふにつなく−ちやうひやくのせに乙州　(xxx)
00017	月花に庄屋をよつて高ぶらせつきはなにしやうやをよつてたかふらせ珍碩　(xxx)
00018	煮しめの塩のからき早蕨にしめのしほの−からきさわらひ怒誰　(xxx)
00019	くる春に付ても都わすられずくるはるに−つけてもみやこ−わすられす里東　(xxx)
00020	半気違の坊主泣出すはんきちかひの−はうすなきたす珍碩　(xxx)
00021	のみに行居酒の荒の一□ のみにゆく−ゐさけのあれの−ひとさわき乙州　(xxx)
00022	古きばくちののる鎌倉ふるきはくちの−のこるかまくら野径　(xxx)
00023	時時は百姓まても烏帽子にてときときは−ひやくしやうまても−えほしにて怒誰　(xxx)
00024	配所を見廻ふ供御の蛤はいしよをみまふ−くこのはまくり泥土　(xxx)
00025	たそがれは船幽霊の泣やらんたそかれは−ふないうれいの−なくやらん珍碩　(xxx)
00026	連も力も皆座頭なりつれもちからも−みなさとうなり里東　(xxx)
00027	から風の大岡寺縄手吹透しからかせの−たいこしなはて−ふきすかし野径　(xxx)
00028	虫のこはるに用叶へたきむしのこはるに−ようかなへたき乙州　(xxx)
00029	糊剛き夜着にちひさき御座敷てのりこはき−よきにちひさき−こさしきて泥土　(xxx)
00030	夕辺の月に菜食嗅出すゆふへのつきに−なめしかきたす怒誰　(xxx)
00031	看経の嗽にまぎるる咳気聲かんきんの−せきにまきるる−かいきこゑ里東　(xxx)
00032	四十は老のうつくしき際よそちはおいの−うつくしききは珍碩　(xxx)
00033	髪くせに枕の跡を寐直してかみくせに−まくらのあとを−ねなほして乙州　(xxx)
00034	酔を細めにあけて吹るるゑひをほそめに−あけてふかるる野径　(xxx)
00035	杉村の花は若葉に雨気づきすきむらの−はなはわかはに−あまけつき怒誰　(xxx)
00036	田の片隅に苗のとりさしたのかたすみに−なへのとりさし泥土　(xxx)

ひさご　歌仙［かめのかふ：乙州］

句番号	句／作者／異同資料句番号
00001	亀の甲烹らるる時は鳴もせずかめのかふ−にらるるときは−なきもせす乙州　(xxx)
00002	唯牛糞に風のふく音たたきうふんに−かせのふくおと珍碩　(xxx)
00003	百姓の木綿仕まへば冬のきてひやくしやうの−きわたしまへは−ふゆのきて里東　(xxx)
00004	小哥そろゆるからうすの縄こうたそろゆる−からうすのなは探志　(xxx)
00005	独寐て奥の間ひろき旅の月ひとりねて−おくのまひろき−たひのつき昌房　(xxx)
00006	蟷螂落てきゆる行燈かまきりおちて−きゆるあんとん正秀　(xxx)
00007	秋萩の御前にちかき坊主衆あきはきの−こせんにちかき−はうすしゆう及肩　(xxx)
00008	風呂の加減のしづか成けりふろのかけんの−しつかなりけり野径　(xxx)
00009	鴬の寒き聲にて鳴出しうくひすの−さむきこゑにて−なきいたし二嘯　(xxx)
00010	雪のやうなるかますごの塵ゆきのやうなる−かますこのちり乙州　(xxx)
00011	初花に雛の巻樽居ならべはつはなに−ひなのまきたる−すゑならへ珍碩　(xxx)
00012	心のそこに恋ぞありけるこころのそこに−こひそありける里東　(xxx)
00013	御簾の香に吹そこなひし笛の役みすのかに−ふきそこなひし−ふえのやく探志　(xxx)
00014	寐ごとに起て聞ば鳥啼ねことにおきて−きけはとりなく昌房　(xxx)
00015	銭入の巾着下て月に行せにいれの−きんちやくさけて−つきにゆく正秀　(xxx)
00016	まだ上京も見ゆるややさむまたかみきやうも−みゆるややさむ及肩　(xxx)
00017	蓋に盛鳥羽の町屋の今年米かさにもる−とはのまちやの−ことしこめ野径　(xxx)
00018	雀を荷ふ篭のぢぢめきすすめをになふ−かこのちちめき二嘯　(xxx)
00019	うす曇る日はどんみりと霜をれてうすくもる−ひはとんみりと−しもをれて乙州　(xxx)
00020	鉢いひならふ声の出かぬるはちいひならふ−こゑのてかぬる珍碩　(xxx)
00021	染て憂木綿袷のねずみ色そめてうき−もめんあはせの−ねすみいろ里東　(xxx)
00022	撰あまされて寒きあけぼのえりあまされて−さむきあけほの探志　(xxx)
00023	暗がりに薬罐の下をもやし付くらかりに−やくわんのしたを−もやしつけ昌房　(xxx)
00024	転馬を呼る我まはり口てんまをよはる−わかまはりくち正秀　(xxx)
00025	いきりたる鑓一筋に挟箱いきりたる−やりひとすちに−はさみはこ及肩　(xxx)
00026	水汲かふる鯉棚の秋みつくみかふる−こひたなのあき野径　(xxx)
00027	さはさはと切籠の紙手に風吹てさはさはと−きりこのしてに−かせふきて二嘯　(xxx)
00028	奉加の序にもほのか成月ほうかのしよにも−ほのかなるつき乙州　(xxx)
00029	喰物に味のつくこそ嬉しけれくひものに−あちのつくこそ−うれしけれ珍碩　(xxx)
00030	煤掃うちは次に居替るすすはくうちは−つきにゐかはる里東　(xxx)
00031	目をぬらす禿のうそにとりあげてめをぬらす−かふろのうそに−とりあけて探志　(xxx)
00032	こひにはかたき最上侍こひにはかたき−もかみさむらひ昌房　(xxx)
00033	手みじかに手拭ねぢて腰にさげてみしかに−てぬくひねちて−こしにさけ正秀　(xxx)
00034	縄を集る寺の上茨なはをあつむる−てらのうはふき及肩　(xxx)
00035	花の比昼の日待に節ご着てはなのころ−ひるのひまちに−せちこきて野径　(xxx)
00036	ささらに狂ふ獅子の春風ささらにくるふ−ししのはるかせ二嘯　(xxx)

ひさご　歌仙［あせみちや：正秀］

句番号	句／作者／異同資料句番号
00001	疇道や苗代時の角大師あせみちや−なはしろときの−つのたいし正秀　(xxx)
00002	明れば霞む野鼠の顔あくれはかすむ−のねすみのかほ珍碩　(xxx)
00003	嘴ぶとのわやくに鳴し春の空はしふとの−わやくになきし−はるのそら珍碩　(xxx)
00004	かまへをかしき門口の文字かまへをかしき−かとくちのもし秀　(xxx)
00005	月影に利休の家を鼻に懸つきかけに−りきうのいへを−はなにかけ秀　(xxx)
00006	度度芋をもらはるるなりたひたひいもを−もらはるるなり碩　(xxx)
00007	虫は皆つづれつづれと鳴やらむむしはみな−つつれつつれと−なくやらむ秀　(xxx)
00008	片足足の木履たづぬるかたしかたしの−ほくりたつぬる碩　(xxx)
00009	誓文を百もたてたる別路にせいもんを−ひやくもたてたる−わかれちに秀　(xxx)
00010	なみだばみけり供の侍なみたはみけり−とものさむらひ碩　(xxx)
00011	須磨はまた物不自由なる台所すまはまた−ものふしいうなる−たいところ秀　(xxx)
00012	狐の恐る弓かりにやるきつねのおそる−ゆみかりにやる碩　(xxx)
00013	月氷る師走の空の銀河つきこほる−しはすのそらの−あまのかは秀　(xxx)
00014	無理に居たる膳も進まずむりにすゑたる−せんもすすます碩　(xxx)
00015	いらぬとて大脇指も打くれていらぬとて−おほわきさしも−うちくれて秀　(xxx)
00016	独ある子も矮鶏に替けるひとりあるこも−ちやほにかへける硬　(xxx)
00017	江戸酒を花咲度に恋しがりえとさけを−はなさくたひに−こひしかり秀　(xxx)
00018	あひの山弾春の入逢あひのやまひく−はるのいりあひ秀　(xxx)
00019	雲雀啼里は厩糞かき散しひはりなく−さとはまやこえ−かきちらし碩　(xxx)
00020	火を吹て居る禅門の祖父ひをふきてゐる−せんもんのちち秀　(xxx)
00021	本堂はまだ荒壁のはしら組ほんたうは−またあらかへの−はしらくみ碩　(xxx)
00022	羅綾の袂しぼり給ひぬらりようのたもと−しほりたまひぬ秀　(xxx)
00023	歯を痛人の姿を絵に書てはをいたむ−ひとのすかたを−ゑにかきて碩　(xxx)
00024	薄雪たわむすすき痩たりうすゆきたわむ−すすきやせたり秀　(xxx)
00025	藤垣の窓に紙燭を挟おきふちかきの−まとにしそくを−はさみおき碩　(xxx)
00026	口上果ぬいにざまの時宜こうしやうはてぬ−いにさまのしき秀　(xxx)
00027	たふとげに小判かぞふる革袴たふとけに−こはんかそふる−かははかま碩　(xxx)
00028	秋入初る肥後の隈本あきいりそむる−ひこのくまもと秀　(xxx)
00029	幾日路も苫で月見る役者船いくかちも−とまてつきみる−やくしやふね碩　(xxx)
00030	寸布子ひとつ夜寒也けりすぬのこひとつ−よさむなりけり秀　(xxx)
00031	沢山に兀め兀めと吃られてたくさんに−はけめはけめと−しかられて碩　(xxx)
00032	呼ありけども猫は帰らずよひありけとも−ねこはかへらす秀　(xxx)
00033	子規御小人町の雨あがりほとときす−おこひとまちの−あめあかり碩　(xxx)
00034	やしほの楓木の芽萌立やしほのかへて−このめもえたつ秀　(xxx)
00035	散花に雪踏挽ずる音ありてちるはなに−せつたひきする−おとありて碩　(xxx)
00036	北野の馬場にもゆるかげろふきたののははに−もゆるかけろふ秀　(xxx)

ひさご ５巻

ひさご 歌仙［このもとに：翁］

ひさご 歌仙［いろいろの：珍碩］

ひさご 歌仙［てつはうの：野径］

ひさご 歌仙［かめのかふ：乙州］

ひさご 歌仙［あせみちや：正秀］

ひさご　５巻

ひさご　歌仙［このもとに：翁］

ひさご　歌仙［いろいろの：珍碩］

ひさご　歌仙［てつはうの：野径］

ひさご　歌仙［かめのかふ：乙州］

ひさご　歌仙［あせみちや：正秀］