田中綏猷


詞書

上田兄の家の大はゝきみ弟のきみの魂祭に杉原素紙を供へ来るとて

本文

杉原のすきしそのかみしのはれて
ひたりみきりの袖の露けさ

署名

綏猷

読み下だし


英訳



メタ情報

略伝

* 田中綏猷( ~文久2年) 漢学者。名綏猷。字は士徳。恭堂または臥龍と号した。通称河内介。但馬出石郡香住村の医師小森教信の二男、初め出石藩儒井上静軒に学び後天保十一年京に上り山本亡羊に就いて研学の後石薬師門前に於て塾を開き門生の教授に努めたが天保十四年中山忠能の知遇をうけて同家に仕えその諸大夫田中近江介の養子となり河内介に任じ後六位に叙せられた。文久元年位記を返上して狼士となり真木保臣、平野国臣等と共に討幕の事を図り後伏見寺田屋の変に捕へられ文久二年五月二日檻送の途中暗殺された。時に年四十八。(嘉永五 漢学者 慶應三 漢学者)
寸法: 縦35.6cm 横6.0cm
紙質: 和紙
製法: 厚短冊(裏打あり)
模様: 書き模様:雲(銀泥),型模様:雲(吹墨青),押し模様:布目
書風:
用字:
書式: 初、三、五句における墨継ぎ:あり,上下句の頭に漢字を揃えない:あり,二行の頭を同じ高さに揃える:あり
風: