中村竹洞


詞書

雨中嵐山

本文

あめにほふくものかへしのあるしやま
ちりなはをしみぬれつつそみる

署名

成昌

読み下だし


英訳



メタ情報

略伝

* 中村竹洞(安永4年~嘉永6年) 画家。宇は伯明、竹洞はその号、別に大原庵、東山隱士、東山翁、沖澹の号がある。通称中林泰蔵。名古屋の人、医師中林玄棟の男、安永四年生、幼より画を好み山田雲嶂・神谷天遊に画を学び或は元明の古画を模寫してその意を得、一家の風を成就した。その画論「文画誘掖」の中に「余弱年より南宗の高致を慕ふ志古法を詳するにあり」と述べ、士人の画は「沖澹」の気があるから貴ばれるこの無欲無心の境地こそ南宗文人画の究極目標であるとし、沖澹と号して専ら画境の開拓につとめた。頼山陽は「温雅深樸我が親友中第一の人物なり」と竹洞の恬淡な人柄を称揚している。尚また高久靄崖も「文人画にては当時竹洞を第一とす」と賞賛している。前述の文画誘掖のほかに竹洞画稿、画道金剛杵、知命記、融斎動植画稿等の著書がある。嘉永六年三月二十日没、年七十八。(文化十 文人画 文政五 文人画 文政十三 文人画 天保九 文人画 嘉永五 文人画)
寸法: 縦36.1cm 横6.0cm
紙質: 和紙:檀紙
製法: 厚短冊(裏打あり)
模様: 無地
書風:
用字:
書式: 初、三、五句における墨継ぎ:あり,上下句の頭に漢字を揃えない:あり,二行の頭を同じ高さに揃える:あり
風: