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作品集名 | 歌合 |
作品集名読み | うたあわせ |
作成年月日 | 正安元年〜嘉元二年(1299年〜1304年頃) |
場所 |
00001 |
未入力 (xxx)
霜きえぬ野原の朝けすさましみ秋ふかき花のうへそしをるる
しもきえぬ−のはらのあさけ−すさましみ−あきふかきはなの−うへそしをるる |
00002 |
未入力 (xxx)
色かるる野原にさむき朝露よなれさへ霜におきやかはらん
いろかるる−のはらにさむき−あさつゆよ−なれさへしもに−おきやかはらむ |
00003 |
未入力 (xxx)
くもらねと露にほのめく朝日影くさ木の色もさやかにそなき
くもらねと−つゆにほのめく−あさひかけ−くさきのいろも−さやかにそなき |
00004 |
未入力 (xxx)
あさまたき草に影さす日の色のすさましきにも秋そ暮れぬる
あさまたき−くさにかけさす−ひのいろの−すさましきにも−あきそくれぬる |
00005 |
未入力 (xxx)
つゆしけき千草に虫のこゑしつつよはなからなる庭の朝あけ
つゆしけき−ちくさにむしの−こゑしつつ−よはなからなる−にはのあさあけ |
00006 |
未入力 (xxx)
草のうへにおとはかりしてしくるともみえぬ朝けのきりの中かな
くさのうへに−おとはかりして−しくるとも−みえぬあさけの−きりのうちかな |
00007 |
未入力 (xxx)
おきのこる露はしろくて朝あけや草はかれたる秋そさひしき
おきのこる−つゆはしろくて−あさあけや−くさはかれたる−あきそさひしき |
00008 |
未入力 (xxx)
みたれさく千草の末もさたかならすまた薄霧の朝明の庭
みたれさく−ちくさのすゑも−さたかならす−またうすきりの−あさあけのには |
00009 |
未入力 (xxx)
日影ちかき高根の空は匂ひそめて梢のきりも色しらむなり
ひかけちかき−たかねのそらは−にほひそめて−こすゑのきりも−いろしらむなり |
00010 |
未入力 (xxx)
よも山に冬ちかからし今朝みれはそともの梢色染めぬなり
よもやまに−ふゆちかからし−けさみれは−そとものこすゑ−いろそめぬなり |
00011 |
未入力 (xxx)
おきてみる草葉のうへも露しろみややはたさむし秋の朝あけ
おきてみる−くさはのうへも−つゆしろみ−ややはたさむし−あきのあさあけ |
00012 |
未入力 (xxx)
よすからの野分の風にたへすしてけさそ浅茅はしをれ染めぬる
よすからの−のわきのかせに−たへすして−けさそあさちは−しをれそめぬる |
00013 |
未入力 (xxx)
をちかたや夕暮しろき山もとにみねをのこせる霧のひとすち
をちかたや−ゆふくれしろき−やまもとに−みねをのこせる−きりのひとすち |
00014 |
未入力 (xxx)
しをりこし心そ□さる色まさる名残にむかふ夕暮のあき
しをりこし−こころそ□さる−いろまさる−なこりにむかふ−ゆふくれのあき |
00015 |
未入力 (xxx)
夕日さす萩か下葉□色かれておとすさましき庭の秋風
ゆふひさす−はきかしたは□−いろかれて−おとすさましき−にはのあきかせ |
00016 |
未入力 (xxx)
我か心いかにかさのみなめたへて秋をわするる夕暮はなし
わかこころ−いかにかさのみ−なめたへて−あきをわするる−ゆふくれはなし |
00017 |
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かなしさは我のみたへぬ暮の空になれもうかるやかりの一つら
かなしさは−われのみたへぬ−くれのそらに−なれもうかるや−かりのひとつら |
00018 |
未入力 (xxx)
軒はには秋なる色の日影さして風ものさむき暮にも有るかな
のきはには−あきなるいろの−ひかけさして−かせものさむき−くれにもあるかな |
00019 |
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なかめあまる心の秋やそめつらむ色にたなひく夕暮の雲
なかめあまる−こころのあきや−そめつらむ−いろにたなひく−ゆふくれのくも |
00020 |
未入力 (xxx)
さらにこれあられぬまてそなかめつくす秋の入日のあとの薄くも
さらにこれ−あられぬまてそ−なかめつくす−あきのいりひの−あとのうすくも |
00021 |
未入力 (xxx)
袖のうへにほさぬ涙も数そひぬ我か身ふり行く秋の夕暮
そてのうへに−ほさぬなみたも−かすそひぬ−わかみふりゆく−あきのゆふくれ |
00022 |
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心にも秋そすくなきうちしくれさむき夕辺のよものけしきは
こころにも−あきそすくなき−うちしくれ−さむきゆふへの−よものけしきは |
00023 |
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夕つくひ入りぬるまつの色さひてうすきりすこし秋のやまかけ
ゆふつくひ−いりぬるまつの−いろさひて−うすきりすこし−あきのやまかけ |
00024 |
未入力 (xxx)
浅茅□や夕への露に色そひて秋のあはれのなへてかなしき
あさち□や−ゆふへのつゆに−いろそひて−あきのあはれの−なへてかなしき |
00025 |
未入力 (xxx)
よをさむみまれなる虫もこゑたえて月さえわたる有明の野へ
よをさむみ−まれなるむしも−こゑたえて−つきさえわたる−ありあけののへ |
00026 |
未入力 (xxx)
つきかたきわかうれへこそかなしけれなか月のよもや□あ□ぬへし
つきかたき−わかうれへこそ−かなしけれ−なかつきのよも−や□あ□ぬへし |
00027 |
未入力 (xxx)
いまははや明けぬと思ふかねの音の後しも長きあきのよはかな
いまははや−あけぬとおもふ−かねのおとの−のちしもなかき−あきのよはかな |
00028 |
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きりふかみひかりこもれる月の色のおしなへてたた秋そつゆけき
きりふかみ−ひかりこもれる−つきのいろの−おしなへてたた−あきそつゆけき |
00029 |
未入力 (xxx)
月あかく風はたさむしこよひこそ秋にこころのあくかれはせめ
つきあかく−かせはたさむし−こよひこそ−あきにこころの−あくかれはせめ |
00030 |
未入力 (xxx)
秋ふかきねさめのしくれききわひておきいてみれは村雲の月
あきふかき−ねさめのしくれ−ききわひて−おきいてみれは−むらくものつき |
00031 |
未入力 (xxx)
しつかなるとをちにふえのこゑすみて月よふけたる秋そかなしき
しつかなる−とをちにふえの−こゑすみて−つきよふけたる−あきそかなしき |
00032 |
未入力 (xxx)
秋ふかみ明けやらぬよの夜もすから昔今をそおもひあつむる
あきふかみ−あけやらぬよの−よもすから−むかしいまをそ−おもひあつむる |
00033 |
未入力 (xxx)
ふくるよのに□しろたへに月いててかきねかくれにのこる虫の音
ふくるよの−に□しろたへに−つきいてて−かきねかくれに−のこるむしのね |
00034 |
未入力 (xxx)
風にしろききりのうははに時雨過きて有明さむしよ半の長月
かせにしろき−きりのうははに−しくれすきて−ありあけさむし−よはのなかつき |
00035 |
未入力 (xxx)
明けかたき思ひつきせぬ秋の夜にこととふかりも音をそそへぬる
あけかたき−おもひつきせぬ−あきのよに−こととふかりも−ねをそそへぬる |
00036 |
未入力 (xxx)
秋の月に千里の人やあくかるるをちかたすめる夜半のふえのね
あきのつきに−ちさとのひとや−あくかるる−をちかたすめる−よはのふえのね |