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作品集名 | 後二条院歌合 |
作品集名読み | ごにじょういんうたあわせ |
作成年月日 | 乾元二年七月二十日(1303年9月2日) |
場所 |
00001 |
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いとはるるわか身のうさはさておきつねたくそ人にはやなひきける
いとはるる−わかみのうさは−さておきつ−ねたくそひとに−はやなひきける |
00002 |
未入力 (xxx)
我にのみつれなき色とみせはててよその名にきくあふのまつ原
われにのみ−つれなきいろと−みせはてて−よそのなにきく−あふのまつはら |
00003 |
未入力 (xxx)
わか方をへたてはつれとあま雲のよそにはかよふこころなりけり
わかかたを−へたてはつれと−あまくもの−よそにはかよふ−こころなりけり |
00004 |
未入力 (xxx)
いつ方にひまもあらはとたのむらん我か中うときやとのあしかき
いつかたに−ひまもあらはと−たのむらむ−わかなかうとき−やとのあしかき |
00005 |
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ことかたにかよふこころのあるままに我か身にははやつれなかりけり
ことかたに−かよふこころの−あるままに−わかみにははや−つれなかりけり |
00006 |
未入力 (xxx)
なほくゆるけふりはよそになるみかたうらよりをちに風かよふなり
なほくゆる−けふりはよそに−なるみかた−うらよりをちに−かせかよふなり |
00007 |
未入力 (xxx)
みねわかれまたことやまにゐる雲のつひにや我をへたてはつへき
みねわかれ−またことやまに−ゐるくもの−つひにやわれを−へたてはつへき |
00008 |
未入力 (xxx)
われならぬ人にも君かつれなくはうきをわくともうらみさらまし
われならぬ−ひとにもきみか−つれなくは−うきをわくとも−うらみさらまし |
00009 |
未入力 (xxx)
ひく方もあるなるものをしらま弓こころつよしとおもひけるかな
ひくかたも−あるなるものを−しらまゆみ−こころつよしと−おもひけるかな |
00010 |
未入力 (xxx)
こと方になひくにつけてはなすすきかはさぬそてはなほそつれなき
ことかたに−なひくにつけて−はなすすき−かはさぬそては−なほそつれなき |
00011 |
未入力 (xxx)
なひく方のあるをはしらておしなへてつれなき人とおもひけるかな
なひくかたの−あるをはしらて−おしなへて−つれなきひとと−おもひけるかな |
00012 |
未入力 (xxx)
我か中はこころつよさのへたてにてよそにかひなきあしの八重かき
わかなかは−こころつよさの−へたてにて−よそにかひなき−あしのやへかき |
00013 |
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こよひまた人もさはりといはさらはいかにかこたむことしけき身を
こよひまた−ひともさはりと−いはさらは−いかにかこたむ−ことしけきみを |
00014 |
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もろともにあしまをわくるなにはふねおなしさはりにこかれわふなり
もろともに−あしまをわくる−なにはふね−おなしさはりに−こかれわふなり |
00015 |
未入力 (xxx)
まつよひもとふへき夜はもかなしきは我かかよひ路のおなしせきもり
まつよひも−とふへきよはも−かなしきは−わかかよひちの−おなしせきもり |
00016 |
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人めもるわかこころにしならはすはさはるといふもたのまさらまし
ひとめもる−わかこころにし−ならはすは−さはるといふも−たのまさらまし |
00017 |
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ゆきかよふあしわけ小船もろともになとさはりある中となりけむ
ゆきかよふ−あしわけをふね−もろともに−なとさはりある−なかとなりけむ |
00018 |
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関守のうちねぬやとのよひのまに人のさはりをえやはうらみむ
せきもりの−うちねぬやとの−よひのまに−ひとのさはりを−えやはうらみむ |
00019 |
未入力 (xxx)
君か身もあしわけをふねくるしさをなけくときけはなくさみそする
きみかみも−あしわけをふね−くるしさを−なけくときけは−なくさみそする |
00020 |
未入力 (xxx)
今夜又身にもさはりのなかりせはいつはりそとや人をかこたむ
こよひまた−みにもさはりの−なかりせは−いつはりそとや−ひとをかこたむ |
00021 |
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関もりに人こそかこつ夜はならめゆきてうらむるひまたにもなし
せきもりに−ひとこそかこつ−よはならめ−ゆきてうらむる−ひまたにもなし |
00022 |
未入力 (xxx)
おもへともこなたかなたにこきとめてあしまのをふねよをへたてつつ
おもへとも−こなたかなたに−こきとめて−あしまのをふね−よをへたてつつ |
00023 |
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いかにせむたまたまひまを待ちいてて我かちきる夜の人のさはりを
いかにせむ−たまたまひまを−まちいてて−わかちきるよの−ひとのさはりを |
00024 |
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いつとなきわかさはりにもならはすは人のとかとやおもひはてまし
いつとなき−わかさはりにも−ならはすは−ひとのとかとや−おもひはてまし |
00025 |
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うきかきり見はてぬまての同し世になからへしとそ身をいのりける
うきかきり−みはてぬまての−おなしよに−なからへしとそ−みをいのりける |
00026 |
未入力 (xxx)
なからへてあらは逢ふへきちきりかとせめていのりし身をやすてまし
なからへて−あらはあふへき−ちきりかと−せめていのりし−みをやすてまし |
00027 |
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なからへてあれはそ物もおもふ身をあひみむまてと猶いのるらむ
なからへて−あれはそものも−おもふみを−あひみむまてと−なほいのるらむ |
00028 |
未入力 (xxx)
おなし世にあらはとしひていのるかなあふにかへらぬいのちなかさを
おなしよに−あらはとしひて−いのるかな−あふにかへらぬ−いのちなかさを |
00029 |
未入力 (xxx)
逢ふまてといのる命のなかからはうきにつれなき身とやきかれむ
あふまてと−いのるいのちの−なかからは−うきにつれなき−みとやきかれむ |
00030 |
未入力 (xxx)
さすか世にあらはあふせもありなむとをしき命を神にかけつつ
さすかよに−あらはあふせも−ありなむと−をしきいのちを−かみにかけつつ |
00031 |
未入力 (xxx)
なからへて後のつらさにねはなかし逢ふにかへんといのる身なれは
なからへて−のちのつらさに−ねはなかし−あふにかへむと−いのるみなれは |
00032 |
未入力 (xxx)
逢ふ事をかきりと思ふいのちをはなかかれとしもいのらぬものを
あふことを−かきりとおもふ−いのちをは−なかかれとしも−いのらぬものを |
00033 |
未入力 (xxx)
せめてたたおなし世にたになからへてある身ならはといのるはかなさ
せめてたた−おなしよにたに−なからへて−あるみならはと−いのるはかなさ |
00034 |
未入力 (xxx)
なからへはあふよありやとゆふたすき命をかけてなほたのむかな
なからへは−あふよありやと−ゆふたすき−いのちをかけて−なほたのむかな |
00035 |
未入力 (xxx)
さりともといのりしすゑそたのまるるありてうき身のいのちなれとも
さりともと−いのりしすゑそ−たのまるる−ありてうきみの−いのちなれとも |
00036 |
未入力 (xxx)
なからへはあふせもさすかありやとてかへしいのちを又いのるかな
なからへは−あふせもさすか−ありやとて−かへしいのちを−またいのるかな |
00037 |
未入力 (xxx)
あやにくになにか恋しきなほさりの我かこころからとほさかりつつ
あやにくに−なにかこひしき−なほさりの−わかこころから−とほさかりつつ |
00038 |
未入力 (xxx)
いかなれはむかしはさしもうと浜の今はたふかきえとはなるらん
いかなれは−むかしはさしも−うとはまの−いまはたふかき−えとはなるらむ |
00039 |
未入力 (xxx)
たちかへりつれなかるへき身なりせはありしむくひもいまやみせまし
たちかへり−つれなかるへき−みなりせは−ありしむくひも−いまやみせまし |
00040 |
未入力 (xxx)
あさき瀬にわたりそめにし中河の水のこころそふかく成りゆく
あさきせに−わたりそめにし−なかかはの−みつのこころそ−ふかくなりゆく |
00041 |
未入力 (xxx)
なほさりにすきにし方のくやしきを身にかこちてもぬるるそてかな
なほさりに−すきにしかたの−くやしきを−みにかこちても−ぬるるそてかな |
00042 |
未入力 (xxx)
いまそしるなほさりなから契をもたのめは人のおもふものかは
いまそしる−なほさりなから−ちきりをも−たのめはひとの−おもふものかは |
00043 |
未入力 (xxx)
玉つさもいまはかよはぬひまそなきかきたえてこそならひそめしに
たまつさも−いまはかよはぬ−ひまそなき−かきたえてこそ−ならひそめしに |
00044 |
未入力 (xxx)
かからてもありこしものをいまさらになそつかのまも恋しかるらん
かからても−ありこしものを−いまさらに−なそつかのまも−こひしかるらむ |
00045 |
未入力 (xxx)
うかりしはいつはりなしとおもひにきいまさらちきるすゑそたのまぬ
うかりしは−いつはりなしと−おもひにき−いまさらちきる−すゑそたのまぬ |
00046 |
未入力 (xxx)
すさめこし人しもさらに恋しきやわれにうらみのむくひなるらん
すさめこし−ひとしもさらに−こひしきや−われにうらみの−むくひなるらむ |
00047 |
未入力 (xxx)
ありふれはかよふこころのおもひ河数かく水になにうらみけむ
ありふれは−かよふこころの−おもひかは−かすかくみつに−なにうらみけむ |
00048 |
未入力 (xxx)
つらしとて身をうきかすになささせは又たちかへるなさけをもみし
つらしとて−みをうきかすに−なささせは−またたちかへる−なさけをもみし |
00049 |
未入力 (xxx)
わするやとなへては人のおもふへき程をまちえてたえぬ中かな
わするやと−なへてはひとの−おもふへき−ほとをまちえて−たえぬなかかな |
00050 |
未入力 (xxx)
まれなれとたなはたつめをためしにといひしちきりのまことなりけり
まれなれと−たなはたつめを−ためしにと−いひしちきりの−まことなりけり |
00051 |
未入力 (xxx)
いかにせむたえぬものからたまかつらまたくるほとのなかきちきりを
いかにせむ−たえぬものから−たまかつら−またくるほとの−なかきちきりを |
00052 |
未入力 (xxx)
かくてこそたゆともたえめ逢ふ事のありとはかりにこころゆるすな
かくてこそ−たゆともたえめ−あふことの−ありとはかりに−こころゆるすな |
00053 |
未入力 (xxx)
たえはてぬなさけはかりにかかる身はまれなるうさもえこそうらみね
たえはてぬ−なさけはかりに−かかるみは−まれなるうさも−えこそうらみね |
00054 |
未入力 (xxx)
よしやたたわすれもはてね中中に絶えぬはかりのほとのなさけを
よしやたた−わすれもはてね−なかなかに−たえぬはかりの−ほとのなさけを |
00055 |
未入力 (xxx)
うきたひに袖はぬらさしあふことの絶えなましかは中河のみつ
うきたひに−そてはぬらさし−あふことの−たえなましかは−なかかはのみつ |
00056 |
未入力 (xxx)
織女もあはれとやみる恋ころもまれなる色のふかきちきりを
たなはたも−あはれとやみる−こひころも−まれなるいろの−ふかきちきりを |
00057 |
未入力 (xxx)
さすか又おもひいつるをたのみにていくたひ絶えしちきりなるらん
さすかまた−おもひいつるを−たのみにて−いくたひたえし−ちきりなるらむ |
00058 |
未入力 (xxx)
心からたえすそなけくやすくたたかけはなるへき中のちきりを
こころから−たえすそなけく−やすくたた−かけはなるへき−なかのちきりを |
00059 |
未入力 (xxx)
絶えはつる時をもしらてやみぬへしひさしきほとにまちならふ身は
たえはつる−ときをもしらて−やみぬへし−ひさしきほとに−まちならふみは |
00060 |
未入力 (xxx)
さらはたたおもひたえなて七夕のおなし契はあるもかひなし
さらはたた−おもひたえなて−たなはたの−おなしちきりは−あるもかひなし |