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歌合_伝後伏見院筆


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作品集名歌合_伝後伏見院筆 
作品集名読みうたあわせ_でんごふしみいんひつ 
作成年月日延慶二年〜三年(1309年〜1310年頃)
場所 

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なほしはしをはなかすゑそさたまらぬ草葉しつまる秋風のあと

なほしはし−をはなかすゑそ−さたまらぬ−くさはしつまる−あきかせのあと


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しをりつるかせはまかきにしつまりてこはきかうへに雨そそくなり

しをりつる−かせはまかきに−しつまりて−こはきかうへに−あめそそくなり


00003
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風のうちはそれともみえすみたれつる千草のはなはいまさたかなり

かせのうちは−それともみえす−みたれつる−ちくさのはなは−いまさたかなり


00004
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しをりつるゆふへの風はしつまりておきおもる露になひくはき原

しをりつる−ゆふへのかせは−しつまりて−おきおもるつゆに−なひくはきはら


00005
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あか月のあらしの風やさそひけんけさはまはきの露そすくなき

あかつきの−あらしのかせや−さそひけむ−けさはまはきの−つゆそすくなき


00006
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まねきやむをはなかすゑもしつかにて風ふきとまるくれそさひしき

まねきやむ−をはなかすゑも−しつかにて−かせふきとまる−くれそさひしき


00007
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吹きしをりすきつる風のあとにまたさらにむすへるはきのうへの露

ふきしをり−すきつるかせの−あとにまた−さらにむすへる−はきのうへのつゆ


00008
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ふきすくる野原の風ははらへともあとよりのほるはきのうへのつゆ

ふきすくる−のはらのかせは−はらへとも−あとよりのほる−はきのうへのつゆ


00009
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露みたれ花のいろこそさめにけれのわきの後のもとあらのはき

つゆみたれ−はなのいろこそ−さめにけれ−のわきののちの−もとあらのはき


00010
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かたよりにのへの千草をなひかして風のすきけるほとそしらるる

かたよりに−のへのちくさを−なひかして−かせのすきける−ほとそしらるる


00011
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野わきたつかせはしつまるゆふくれにこころとなひく花のすゑすゑ

のわきたつ−かせはしつまる−ゆふくれに−こころとなひく−はなのすゑすゑ


00012
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吹きすくるかせのなこりはしつまりてをはなにうすき日かけをそみる

ふきすくる−かせのなこりは−しつまりて−をはなにうすき−ひかけをそみる


00013
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しかむしもたへぬねをこそつくすな□月のすむ夜の秋のうれへに

しかむしも−たへぬねをこそ−つくすな□−つきのすむよの−あきのうれへに


00014
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秋にしも色はかはらぬ月かけにさのみのあはれいつくにかそふ

あきにしも−いろはかはらぬ−つきかけに−さのみのあはれ−いつくにかそふ


00015
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いかにたへん枕のかへはきりきりすうちふすねやは秋の月かけ

いかにたへむ−まくらのかへは−きりきりす−うちふすねやは−あきのつきかけ


00016
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うかれたちぬむしのね風のおとそへて月も秋そとすめる夜すから

うかれたちぬ−むしのねかせの−おとそへて−つきもあきそと−すめるよすから


00017
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いつよりもたへすよこよひわか心月やかなしき秋やもよほす

いつよりも−たへすよこよひ−わかこころ−つきやかなしき−あきやもよほす


00018
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秋にすむかけもさひしき月の夜のふけたるのへにさをしかの声

あきにすむ−かけもさひしき−つきのよの−ふけたるのへに−さをしかのこゑ


00019
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しほれあかす涙にかけをうつし□て月なからしく秋のたまくら

しをれあかす−なみたにかけを−うつし□て−つきなからしく−あきのたまくら