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作品集名 | 歌合 |
作品集名読み | うたあわせ |
作成年月日 | 後光厳院文和之比(1352年〜1356年あたり) |
場所 |
00001 |
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あさつくひいてあへぬ空のにほひよりやかてなきたつせみのこゑかな
あさつくひ−いてあへぬそらの−にほひより−やかてなきたつ−せみのこゑかな |
00002 |
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しくれつる雲のたえまに日影見えてあきすさましき夕くれのいろ
しくれつる−くものたえまに−ひかけみえて−あきすさましき−ゆふくれのいろ |
00003 |
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あさ日さすのきのうす雪ほともなくきゆると見れはおつる玉水
あさひさす−のきのうすゆき−ほともなく−きゆるとみれは−おつるたまみつ |
00004 |
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なほしはしいり日のにほひさめやらてあつさをのこすくもの色かな
なほしはし−いりひのにほひ−さめやらて−あつさをのこす−くものいろかな |
00005 |
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なかそらにまたかたふかぬ日のかけのよるかたもなきものをこそ思へ
なかそらに−またかたふかぬ−ひのかけの−よるかたもなき−ものをこそおもへ |
00006 |
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あすはいさ見もやみすもやあはれ又けふもゆふ日のいりかたのかけ
あすはいさ−みもやみすもや−あはれまた−けふもゆふひの−いりかたのかけ |
00007 |
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かやり火のけふり一すちみゆるしも月にはれたるさとのをちかた
かやりひの−けふりひとすち−みゆるしも−つきにはれたる−さとのをちかた |
00008 |
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いまやとふとまりもたゆまぬよなよなは月にのみこそなれてなかむれ
いまやとふ−とまりもたゆまぬ−よなよなは−つきにのみこそ−なれてなかむれ |
00009 |
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ふくるままにをちのきぬたはおとすみてなかそらたかき秋のよの月
ふくるままに−をちのきぬたは−おとすみて−なかそらたかき−あきのよのつき |
00010 |
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なかめうれへわか心なるともはあらしおなし月をはたれもみるとも
なかめうれへ−わかこころなる−ともはあらし−おなしつきをは−たれもみるとも |
00011 |
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くるるままにそらはうき雲はれつきて山のはのほる月そさやけき
くるるままに−そらはうきくも−はれつきて−やまのはのほる−つきそさやけき |
00012 |
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むらくものたえままれなる空みれはすみかたき世や月もわひしき
むらくもの−たえままれなる−そらみれは−すみかたきよや−つきもわひしき |
00013 |
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すみかたき世のうきくもをいとふいとふこころはにしにありあけの月
すみかたき−よのうきくもを−いとふいとふ−こころはにしに−ありあけのつき |
00014 |
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つれなしとおもふもあはれいつまてそひとのうき世にありあけの月
つれなしと−おもふもあはれ−いつまてそ−ひとのうきよに−ありあけのつき |
00015 |
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ゆふたちの雨のなこりのつゆ見えて秋おほえたるくさのうへの月
ゆふたちの−あめのなこりの−つゆみえて−あきおほえたる−くさのうへのつき |
00016 |
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めくりあふさてもその夜のとはかりにさたかに月も見えはこそあらめ
めくりあふ−さてもそのよの−とはかりに−さたかにつきも−みえはこそあらめ |
00017 |
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けふまてはまたはらひえぬちりのうちにあはれいつをかまつかせのこゑ
けふまては−またはらひえぬ−ちりのうちに−あはれいつをか−まつかせのこゑ |
00018 |
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うらめしきものにそありける春の花秋のもみちもかせのさそへは
うらめしき−ものにそありける−はるのはな−あきのもみちも−かせのさそへは |
00019 |
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秋にまかふ竹のよかせにねさむれはまとのほたるのかけそみたるる
あきにまかふ−たけのよかせに−ねさむれは−まとのほたるの−かけそみたるる |
00020 |
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うはのそらにふきかふ風のつてにてもそのあたりとてきくみちもかな
うはのそらに−ふきかふかせの−つてにても−そのあたりとて−きくみちもかな |
00021 |
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夕くれのまかきのくさにかせたちて花こそ見えね秋にもあるかな
ゆふくれの−まかきのくさに−かせたちて−はなこそみえね−あきにもあるかな |
00022 |
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ふきかよふ風のつてにもなかめわふるこころを人にしらせてしかな
ふきかよふ−かせのつてにも−なかめわふる−こころをひとに−しらせてしかな |
00023 |
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うら葉かへるこすゑの風になく蝉のこゑふきみたすもりのゆふたち
うらはかへる−こすゑのかせに−なくせみの−こゑふきみたす−もりのゆふたち |
00024 |
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こよひしもたれかはと思ふまきのとにおとする風もなほあちきなし
こよひしも−たれかはとおもふ−まきのとに−おとするかせも−なほあちきなし |
00025 |
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ゆふたちの雨はまはらにおちそめてくさ木にあらきかせそすすしき
ゆふたちの−あめはまはらに−おちそめて−くさきにあらき−かせそすすしき |
00026 |
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さもあらぬ風のおとさへかなしきよこころのぬしにものを思へは
さもあらぬ−かせのおとさへ−かなしきよ−こころのぬしに−ものをおもへは |
00027 |
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わすれはやおもひみたるるうきくものかかるゆくへはあとなきものを
わすれはや−おもひみたるる−うきくもの−かかるゆくへは−あとなきものを |
00028 |
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はれすのみおもふゆくへはむなしくて君にちきりやうすくもの空
はれすのみ−おもふゆくへは−むなしくて−きみにちきりや−うすくものそら |
00029 |
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よそにして日をはおほはぬ雲の色よあつさこそそへすすしくはなし
よそにして−ひをはおほはぬ−くものいろよ−あつさこそそへ−すすしくはなし |
00030 |
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よこ雲のわかるるみるもうらやましたたいたつらにまちあかす夜に
よこくもの−わかるるみるも−うらやまし−たたいたつらに−まちあかすよに |
00031 |
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夕立はよそなる雲のひとむらにくさ木の色そはやもすすしき
ゆふたちは−よそなるくもの−ひとむらに−くさきのいろそ−はやもすすしき |
00032 |
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ほしたにもたえまたえまにまれなるよ月なきよひのむら雲のそら
ほしたにも−たえまたえまに−まれなるよ−つきなきよひの−むらくものそら |
00033 |
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それをたにあはれと人はなかめしに身やうき雲のそらにまかはん
それをたに−あはれとひとは−なかめしに−みやうきくもの−そらにまかはむ |
00034 |
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なにとなくみるにものこそあはれなれ松にかかれる山のはのくも
なにとなく−みるにものこそ−あはれなれ−まつにかかれる−やまのはのくも |
00035 |
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恋あまりなみたにしをる夕くれのなかめにすこきくもの一すち
こひあまり−なみたにしをる−ゆふくれの−なかめにすこき−くものひとすち |
00036 |
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なかめうかれいまもこころをそめかへしそのよににたるくもの夕くれ
なかめうかれ−いまもこころを−そめかへし−そのよににたる−くものゆふくれ |
00037 |
未入力 (xxx)
しほしほとねこそなかるれ人こふるやとのなかめの雨の夕くれ
しほしほと−ねこそなかるれ−ひとこふる−やとのなかめの−あめのゆふくれ |
00038 |
未入力 (xxx)
さはりやすき我にかことの雨をしもふかきあはれにたれかまちみる
さはりやすき−われにかことの−あめをしも−ふかきあはれに−たれかまちみる |
00039 |
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さりとものたのみもいまはつきはてぬなほふりまさる雨のけしきに
さりともの−たのみもいまは−つきはてぬ−なほふりまさる−あめのけしきに |
00040 |
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くるるまにのきはの山も雲とちて雨にこもれるやとそさひしき
くるるまに−のきはのやまも−くもとちて−あめにこもれる−やとそさひしき |
00041 |
未入力 (xxx)
いましもあれ心にあまる思ひよりふりいつる雨そなみたかほなる
いましもあれ−こころにあまる−おもひより−ふりいつるあめそ−なみたかほなる |
00042 |
未入力 (xxx)
さらはふれふらぬ夜とてもとはれねはあめにさはるとなほなくさめん
さらはふれ−ふらぬよとても−とはれねは−あめにさはると−なほなくさめむ |
00043 |
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まとをうつ雨うちききてふくる夜になにとしはなくもののわひしき
まとをうつ−あめうちききて−ふくるよに−なにとしはなく−もののわひしき |
00044 |
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おちやまぬのきのたまみつつくつくとなかめわひぬる雨の日くらし
おちやまぬ−のきのたまみつ−つくつくと−なかめわひぬる−あめのひくらし |
00045 |
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いつまてかふるやののきのあまそそきあまりもいまはいとはしき世に
いつまてか−ふるやののきの−あまそそき−あまりもいまは−いとはしきよに |
00046 |
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ききしをれまとうつあめのよもすからわれならぬ人もねられしものを
ききしをれ−まとうつあめの−よもすから−われならぬひとも−ねられしものを |