貫名海屋


詞書

鴛鴦

本文

菊かさね紅葉かさねて思ふ事
かけめて遊ふ池の面のおし

署名

菘翁

読み下だし


英訳



メタ情報

略伝

* 貫名海屋( ~文久3年) 漢学者(書画家)。本姓は吉井氏、名は苞。字は君茂又は子善。号は海屋のはかに海客海仙、林屋、海叟、晩年は摘菘翁、菘翁等と称し尚別に摘芸人。方竹山人、須静主人、三緘主人等とも号した。通称は省吾又は泰次郎。徳島の人。幼より書画に興を寄せはじめ徳島藩の画師矢野典博に就いて狩野派の筆法を修めたが後南宗画に転じ、書は藩の書家西宣行の門に入り宋法を学び後高野山に登って弘法大師の筆法を習得し且つ漢魏碑碣の拓本を臨摹して遂に独自の書風を樹立し近代の名書家の随一に数えられるに到った。初め大阪の懐徳堂の塾頭となり専ら門生の教授に当ったが後京に上り富小路四条北に居を構えて山陽、竹田等と交わり、諸国を歴遊して文名を高めた。晩年下鴨に居を移し賀茂御祖神社に奉仕し、文久三年五月六日没した。時に年八十六、東山高台寺に葬る。(文政五 漢学者 再出 詩家 三出 律等 文政十三 漢学者 再出 詩家 天保九 漢学者 再出 詩家 嘉永五 漢学者 再出 詩家)
寸法: 縦36.3cm 横6.0cm
紙質: 和紙
製法: 厚短冊(裏打あり)
模様: 無地:金縁
書風:
用字:
書式: 初、三、五句における墨継ぎ:あり,上下句の頭に漢字を揃えない:あり,二行の頭を同じ高さに揃える:あり
風: