大岡安定


詞書

いせの国日永にて團扇をよめる

本文

安さの事宇智輪するかと思ひけり
日永の里の春のゆふくれ

署名

安る人

読み下だし


英訳



メタ情報

略伝

* 大岡安定( ~天保11年) 文雅家。号は定丸又は安亭、或は玉順齋ともいう。大岡定五郎と称した。伊勢の人京に出て室町丸太町南に住した。画を学び狂歌を作った。文化八年五街舍其遊撰集の狂歌栗之実社中集及び文化十二年八月刊の十評狂歌相横(番付)には定丸の名が出ており、文化十三十四年の四穂園金英選集月々狂歌集には玉順齊定丸と出されている。天保十一年十一月十一日没、年六十四。下立売法輪寺に葬る。法諱は松山安真禅門と高田御坊龍源寺過去帳に出ている。因みに安定は伊勢の富豪荒木氏の京都店の手代を勤めていた人ではないかと思われる。荒木氏は代々高田御坊に葬り、法輪寺は荒木氏一建立の寺であることから右の通り推定されるのである。(文政十三 文人画 再出 文雅)
寸法: 縦36.4cm 横6.0cm
紙質: 和紙
製法: 厚短冊(裏打あり)
模様: 版模様:むら(茶),地−うす茶
書風:
用字:
書式: 初、三、五句における墨継ぎ:あり,上下句の頭に漢字を揃えない:あり,二行の頭を同じ高さに揃える:あり
風: