梵灯自連歌合／静嘉堂文庫本

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作品集名	梵灯自連歌合／静嘉堂文庫本
作品集名読み	ぼんとうじれんがあわせ／せいかどうぶんこぼん
作成年月日	応永二十二年二月（1415年3月上旬頃）
場所

梵灯自連歌合

句番号	句
0001l	さくらもくるる−くものうすすみ
0001l	かせはなと−ふみなきはなを−おくるらむ
0001r	かちとるひとの−なきはすてふね
0001r	あふことの−かたわれつきや−あまのかは
0002l	ふねをまねくは−ほしさきのうら
0002l	のにかかる−なみはをはなか−なるみかた
0002r	たけあるまとに−ちかきあきかせ
0002r	おきあかす−ふしまちつきを−ひとりみて
0003l	おなしたにをや−いつるくもみつ
0003l	かはおとの−あめよりつきの−なかれきて
0003r	なみたにまくら−あきのひとりね
0003r	つきはもし−ふけてやいてむ−よひのあめ
0004l	とはになりては−きしるかはふね
0004l	よるもやれ−つきをみつのの−よとくるま
0004r	あくるをゆめの−かすにこそしれ
0004r	またおつる−なみたのまくら−かりなきて
0005l	さとにもつきは−さむきまつかせ
0005l	このはなき−やまこそくもは−しくるらめ
0005r	ふゆののくさそ−あるもみしかき
0005r	なつのよの−しもをわすれぬ−つきふけて
0006l	ほとちかき−やまのくさきも−ふゆかれて
0006l	となりをみする−たけのしたをれ
0006r	さてにふかきは−すみそめのいろ
0006r	ゆきのころ−やまにゆふへや−なかるらむ
0007l	あきもふゆかと−さむきやまかせ
0007l	ふしにては−ゆきのよならぬ−つきもなし
0007r	いさやおもふも−ひとはうきひと
0007r	こひしさの−いつのひまより−うらむらむ
0008l	ひとのぬるよは−あきもうらめし
0008l	ゆめにきて−つきにはなとや−またるらむ
0008r	あふにつけても−なほおもひつま
0008r	あけはつる−わかれのなみた−よをこめて
0009l	なみたをみても−ひとはとまらす
0009l	うきわかれ−またしとまてや−おもふらむ
0009r	かはすまくらも−すてにあかつき
0009r	わかれにも−ひとりはなかぬ−とりなきて
0010l	しのふちきりそ−なみたもらすな
0010l	なのたたは−うらみなくてや−かはらまし
0010r	のにもやまにも−たたかりのいほ
0010r	たひなから−ふるさとなきは−うきよにて
0011l	ひとひもおなし−おいのみのあき
0011l	あさつゆの−きえぬいのちに−けふくれて
0011r	あまりのこれは−つきもつれなし
0011r	つゆはかく−きえぬものから−みにしりて
0012l	あそふうちにも−うきことはあり
0012l	おもひこの−おやこそとしは−たけのうま
0012r	よをやこころに−まかせさるらむ
0012r	なきひとに−わかさきたたぬ−そてぬれて
0013l	おろかなるこそ−こころなりけれ
0013l	むかしとて−われをこひしく−おもふらむ
0013r	やまとたけ−つるきをたまふ−はしめにて
0013r	とふしらとりそ−くもをよこきる
0014l	ふかきおもひを−おもふあたしみ
0014l	くもはやま−みつはよとにも−ととまらて
0014r	わらひましりの−くさはそのはら
0014r	てにとらぬ−ははききなから−かけにきて
0015l	ふねのゆききの−なにはすみよし
0015l	あしひきえ−まつあらはるる−あさほらけ
0015r	なぬかこもりに−すきてかへるか
0015r	てらちかし−ここやはつせの−かはやしろ