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論書所載付句　闇夜一灯／続群書類従本

作品集名	論書所載付句　闇夜一灯／続群書類従本
作品集名読み	ろんしょしょざいつけく　あんやのいっとう／ぞくぐんしょるいじゅうほん
作成年月日	成立年次未詳（1502年頃）
場所
備考	序文により、宗祇が東国下向の折（文亀二年（1502）の終焉の足袋か）、宗牧が記したことが知られる。

句番号	句
00001	わかれしかたそ－けふもかすめる
00001	あめつちと－なりていくはる－たちぬらむ
00002	ゆかははな－いつれとからむ－おそからむ
00002	はるのつきひの－たちそむるかけ
00003	こかけにしはし－みつむすふころ
00003	はるふかき－たにをこほりや－たのむらむ
00004	うつむとも－なほきえやらぬ－おいのとこ
00004	はるさへとつる－まとのしらゆき
00005	さやかにも－みるへきはなに－くもかすみ
00005	あさひいさよふ－はるのとほやま
00006	めくれるくもは－いくへなるらむ
00006	かけたかき－はなにくるまの－おとはして
00007	のこりてそ－あはれはまさる－はるのはな
00007	うめかをるよの－ありあけのつき
00008	かすみたちつつ－ひこそなかけれ
00008	とりそなく－はなのいつくに－かへるらむ
00009	みしひとの－なきをひことに－ききわひて
00009	さくらちるのの－やとのまつかせ
00010	とほきむかしは－なほきかまほし
00010	はなをかせ－いつよりちらし－そめつらむ
00011	ふしとなるへき－うさかつらさか
00011	ささのはの－かりそめさける－はなちりて
00012	たひはうきふし－いかておほかる
00012	たまのをは－いとならねとも－くるしきに
00013	みれはさひしく－けふりたつなり
00013	ひとむらの－はやしのしつや－はなさきて
00014	うらみふかくて－やみなむそうき
00014	はなののち－なとあめかせの－よわるらむ
00015	なくさむほとの－ゆめもやはみむ
00015	ときしもあれ－けふさくはなに－やまおろし
00016	ひたすらゆきに－なれるくろかみ
00016	やととへは－はらふはかりに－はなちりて
00017	うかるなこころ－さくらもそうき
00017	はるののは－こてふにたにも－さそはれむ
00018	はるゆくみつに－うかふうたかた
00018	あめさそふ－そこのかはつの－こゑたてて
00019	ちりはてし－はなとおもへは－またおちて
00019	みやまのみつの－はるのくれかた
00020	よのなかは－なにかふりゆく－ことならぬ
00020	きのふのはなは－にはのしらゆき
00021	うつろはむとは－かねてしらすや
00021	おきつふる－つゆこそはなに－あはれなれ
00022	はるのみならぬ－けふのわかれち
00022	ゆふくれの－かすみにとりも－うちなきて
00023	なかれぬもなき－はなのたきかは
00023	みよしのや－さくらやまふき－はるくれて
00024	こゑにやたてむ－そてのわかれち
00024	せみのはの－うすきころもを－けふかへて
00025	ゆめのゆくへは－たたかねのこゑ
00025	ほとときす－すくるまくらを－そはたてて
00026	いつさめてかは－なほもまつらむ
00026	むらくもに－こゑもあとなき－ほとときす
00027	すくるゑしまの－おもひもそそふ
00027	ふけぬまの－はつねやいつく－ほとときす
00028	したもえの－あしのむらむら－うちなひき
00028	ほたるとひかふ－よはのすすしさ
00029	はなれこしまに－あしひたくかけ
00029	とふほたる－ゆくかたもなく－さよふけて
00030	なかれてとほく－けふるかはみつ
00030	いさりふね－なきたるうみに－さしやらて
00031	みつけふる－かはそひみちの－たえたえに
00031	うふねのかかり－よるをまつかけ
00032	ふかきはまつの－けふるひとむら
00032	のこるよの－はやまのともし－さしすてて
00033	みをつくさする－こひやはらはむ
00033	なつむしの－もゆるおもひは－かせもふけ
00034	うかるへきをそ－ことわりとしる
00034	ゆふつゆの－ふるきみやこの－あきたちて
00035	もみちにふかき－つゆはみえけり
00035	つきやとる－にはのいはかき－みつこえて
00036	くもなかくしそ－あきやまのいろ
00036	つゆにほふ－はなのうすきり－はるるのに
00037	つゆよりあたの－こころなりけり
00037	あさかほに－まかきかこはせ－すむやたれ
00038	たけのかすかす－まとそさひしき
00038	あさかほの－かれしゆふかけ－つゆみえて
00039	のわきのみたれ－とひもこよかし
00039	はなすすき－いはむかたなき－ふるさとに
00040	ありあけのつきに－やまかせのこゑ
00040	をしかなく－をのへもきけは－まくらにて
00041	ひとりやねなむ－つきほそきかけ
00041	むしのねも－よわるあらしを－かたしきて
00042	そのゆゑとなき－あきなかこちそ
00042	ひとりなと－さのみあなかま－きりきりす
00043	もみちにふかき－つゆはみえけり
00043	つきやとる－にはのいはかき－みつこえて
00044	やまふかく－いるのみいとふ－よならめや
00044	つきのこころの－ゆくへしられす
00045	うちなかむるも－あちきなのよや
00045	ふくるまて－みのうきつきを－いみかねて
00046	すめるこころそ－わかともとなる
00046	ふくるまて－さひしからすは－つきもみし
00047	くさはうらかれ－みつそおとする
00047	のはつきに－とこあらはなる－しきなきて
00048	あきにうかるる－かせもなつかし
00048	ふるさとも－かりとやなきて－わたるらむ
00049	さそはれつきに－ふくるよのそら
00049	あはれにも－つらにおくれぬ－かりなきて
00050	おもかけさへに－おとろへてにす
00050	ひとひみし－あきのはなみな－のわきして
00051	うちしきり－いまはあなかま－きりきりす
00051	きぬたのおとに－あきかせのくれ
00052	かすかになりぬ－ありあけのつき
00052	むしのねの－すすのしのやの－あきふけて
00053	むすへとにほふ－きくのしたみつ
00053	あさことの－はつしもさむく－あきふけて
00054	むらむらにおく－のへそつゆけき
00054	あさつゆに－はつしもましり－あきふけて
00055	くちのこりつつ－みゆるかははし
00055	みなかみの－あらしのもみち－あきくれて
00056	うつろひはてぬ－くさきのみかは
00056	かみなつき－ふるきみやこは－なほさひし
00057	あふひといかに－うつのやまこえ
00057	はれままつ－をかへのさとの－ゆふしくれ
00058	つきはありあけの－なほほそきかけ
00058	しもかれの－かたいとすすき－かせふきて
00059	たちこそとまれ－すむかたやうき
00059	むらちとり－いくあらいそを－たつぬらむ
00060	とへかしな－かせもさえゆく－ゆふまくれ
00060	たけのはさひし－あられふるやと
00061	あともなき－あらしのつゆの－ゆふまくれ
00061	おちはそなこり－けふのあはゆき
00062	いりひかけ－かたふきかかる－おきつなみ
00062	ふなはたしろき－ゆきのつりひと
00063	なかきうしほの－あかきつのこゑ
00063	をしかなく－つきはありあけの－あはちやま
00064	おなしともにも－おもふやはなる
00064	ゆふからす－あとにひとつれ－ゆきやらて
00065	ひきのほる－よとのかはふね－おほからし
00065	みやきをいそく－ここのへのうち
00066	かへさにたをる－つつしやまふき
00066	はるののや－しはのおもにも－わするらむ
00067	こころほそきは－あとのゆふくれ
00067	うらとほく－もしほのけふり－うちなひき
00068	かきあつむるは－たたもしほくさ
00068	にほのうみの－みきはにまつの－ははおちて
00069	うちつれてゆく－とりのこゑこゑ
00069	あかつきを－もよほしきぬる－たひのとも
00070	くさのいほりは－かきりしられす
00070	よるのあめ－はるるときけは－またふりて
00071	あらはれぬれは－かきたえにけり
00071	あけぬまの－くものとほやま－まゆににて
00072	ひとしきり－たけふきしをる－かせあらみ
00072	うめさくかけは－ふえのねもうし
00073	ほたるのかけそ－ともしひとなる
00073	あしはらに－あまのつりせし－ふねくちて
00074	こきゆくふねそ－なみまきえぬる
00074	しほあひの－あはとはるかに－ひはいりて
00075	きえまつまたに－なきみなりけり
00075	ともしひの－たとへていへは－つねにして
00076	あへるもかせの－たよりならすや
00076	さまさまの－いへをあらはす－きみかよに

論書所載付句 闇夜一灯／続群書類従本

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